ブルネイ・ダルサラーム Brunei Darussalam

ブルネイは、1984年にイギリスから独立した人口30万人ほどの小国ですが、原油と天然ガスが豊富で、そのほとんどが日本に輸出されているという日本とも縁の深い国です。
マレー系の人々が人口の7割を占め、世界一の金持ちと言われるスルタン・ハサナル・ボルキア王の下、国民も税金のない世界で、幸せに暮らしています。ただし、国営(王様のもの)企業がほとんどで、石油の埋蔵量にも限りがあることから、政府は、産業起こしに必死です。
ボルネオ島にあるため、熱帯雨林ツアーなどもありますが、本ページは、ブルネイの首都であるバンダル・スリ・ブガワン(Bandar Seri Begawan、通称”BSB")のみの記録で、面白みには欠けるかも知れません。でも、この敬虔なイスラム教国である独特の世界を、一度是非味わってみて下さい。
晩酌が欠かせない人は、ちょっと一工夫必要?

ジャメ・アサール・ハサナル・ボルキア・モスク(Jame'Asr Hassanil Bolkiah Mozque)

空港から、ダウンタウンに向かう途中にある1994年完成の、モスクらしいモスク。ドームが二つありますが、大きい方のドームは、金箔とのこと。小さい方のドームは、女性用で、同じ金色ではあるが、金箔ではないらしい。国王のポケットマネーで、建設されたといいます。
中も見学できますが、冷房もしっかり効いていて、とっても豪華です。
遠くから眺めたジャメ・アサール・ハサナル・ボルキア・モスク。
ダウンタウンからも、見えます。夜は、ライトアップもされます。

TIPS
空港は、のんびりした感じです。亜細亜らしく、入国に結構時間がかかることもあります。
アルコールは、持ち込みの限度があり(ビールだと6缶?)、持ち込みを証明する手続きをしておきましょう(先方も慣れているので簡単です)。紙をもらっておかないと、ホテルの部屋の中でこっそり飲むことになりますし、後から問題にならないとも限りません。ホテル内には、お酒を出す店はありませんが、海外から正式に持ち込んだお酒が飲めるバーがあります。この時も持ち込み証明が必要です。
オマール・アリ・サイフディン・モスク(Omar Ali Saifuddien Mosque)。

ダウンタウン近くのブルネイ川沿いにあるブルネイ一のモスク。夜は、ライトアップされていて、まさにアラビアンナイトの世界。ブルネイに来たら、絶対見ておきましょう。ブルネイ川をはさんだ対岸には、有名な水上集落が広がっています。
1958年に完成。ドームは、高さ52m。ミナレットは、高さ54m。
オマール・アリ・サイフディン・モスク(Omar Ali Saifuddien Mosque)の前には、動かない船があります。ここで、宴でも催すのでしょうか。

TIPS
ブルネイの通貨は、ブルネイドルですが、シンガポールドルと等価です。マレーシアリンギットや、インドネシアルピアと図柄が似ているので、気をつけましょう(これらの通貨の価値は、低いです)。
シンガポールでも、たまに、お目にかかります。物価もシンガポール並みで、あまり安くはないです。
ロイヤル・レガリア(Royal Regalia)。

1992年にできました。現在の王様であるハサナル・ボルキア国王の即位式の再現や、ブルネイの歴史や、各国からの貢物が展示されています。靴を脱いで、裸足での見学になります。
あまりの豪華さにただただあきれるばかり。本当にあきれますよ。
ロイヤル・セレモニー・ホール・国会議事堂(The Lapau & Dewan Maglis )。

町の真ん中にある政治の中心。とは言っても王様には、逆らえない?
イスタナ・ヌルル・イマン・王宮(Istana Nurul Iman)。
ダウンタウンのブルネイ川沿いからも見える王様の家(金色のドームのところ)。建設費は、推定40億ドル(5000億円以上)。1984年に完成しました。
バチカンよりも大きいと言われ、部屋数も1788!!といいます。スタッフ1000人、駐車場には、110台の車が止められるという。ほとんどむちゃくちゃですが、国王に対する人民の信望は厚いです。奥さんは何人?離婚もされていたと思います。
国王の誕生日を祝う飾り。

TIPS
街中は、きれいで、車もそう多くありません。人口的ですが、すっきりした、こじんまりした街です。
郊外にショッピングセンターのようなものが、建設されていますが、人口30万人の国ですから、大賑わいということにはなりません。
バンダル・スリ・ブガワン(Bandar aaaaseri Begawan)中心部。

王様の誕生日が近く、きれいなオフィスビルにも、王様の肖像が飾られています。日中は、暑いせいもありますが、人影は少ないです。

TIPS
街中に、大っぴらにお酒を飲める店はありませんが、中華料理屋に行くと、お茶を装って、そっとビールを出してくれる店はあります。持ち込みを忘れた時も、絶望しないで、トライしましょう。華人の入っている店が狙い目です。
カンポン・アイル(Kampong Ayer)。
オマール・アリ・サイフディン・モスク(Omar Ali Saifuddien Mosque)の前の、ダウンタウン近くの水上集落。3万人ほどの人が暮らしています。
マルコポーロも、この水上集落を見て、感動したといいます。
水上集落は、江戸の下町のように、入り組みながら、延々と続いています。
まさに迷路です。
これは、水上学校です。立派です。
凧揚げに興じる子供達。凧が落ちると海なので、ちゃんと掬い取る竿を持っています。
凧揚げの糸が船に絡まるので、水上タクシー屋さんには、悩みの種なのだそうです。
水上モスク。近代的な外観。
たぶん大きい屋根が男性用、小さい屋根は女性用でしょう。
水上に、生活に必要なものは、何でもそろってます。
朝は、水上バスで、陸地に出勤します。
これは、水上新興住宅街。政府が格安で、分譲しています。
陸地への移住を勧めるため、陸地でも新興格安住宅地が準備されていますが、皆、ダウンタウンに近い、昔ながらの水上集落がお好きなようで、なかなか移住は進んでいません。
水上集落は、もちろん上下水道、エアコン、衛星放送等完備で、近代的な生活が出来ます。水上タクシー、水上バスにより、移動も簡単。
ダウンタウンから、水上集落に向かう、水上タクシー達。

TIPS
ヤヤサンSHHBコンプレックス(ショッピングセンター)の奥に、水上タクシー乗り場があります。US10$ぐらいで(本当は、もっと安いと思います)、貸切観光タクシーとして、いろいろ連れて行ってくれます。すごいスピードで、乗り心地も固く、かなり危ないです。おまけに、水上集落を縦横無尽に走り回るので、ぶつからないのが不思議なぐらい。ディズニーランドのスペースマウンテン好きの人にお勧め。迫力満点。
魚市場(Fish Market)。

昔ながらの、魚市場ですが、新鮮な魚介類が、一杯。活気もあります。
入国管理事務所(Immigration Office)。

ここから、マレーシア、インドネシアに行く船が行き来します。
特に、ラブアン島が近く、イスラム教の制約がゆるいらしく、ブルネイの人々の憩いの場所になっているようです。

エンパイヤー・ホテル(The Empire Hotel & Country Club)。

王様のお金で作った超豪華ホテル。6ツ星とも7ツ星とも言われています。客は少ないのに、隅々まで、ピカピカに磨かれています。従業員の姿ばかりが目につきます。クリントン前大統領御用達とのことで、ブルネイで開かれたAPECを機に建設されました。
地元の人は、格安で、泊まれます。海外からの客にとっても、そんなに高い値段ではありません。シンガポールからは、2泊3日のツアーが人気です。
ホテル内に、ボーリング場、映画館、ゴルフ場(ジャック・二クラウス設計)など、至れりつくせりの施設があります。
エンパイヤー・ホテル(The Empire Hotel & Country Club)。

ホテル内部も、超豪華。選りすぐりの資材がふんだんに使われています。
ダウンタウンからは、車で、30分ぐらいかかりますが、一回は、行っておきたいですね。

TIPS
国丸抱えと言えば、ロイヤルブルネイ航空。昔は、日本にもフライトがありましたが、今は、ブルネイ、シンガポール、中東を中心に運行しています。
ロイヤルブルネイ航空の特徴は、離陸前に、コーランが字幕付きで、流れますので、安心です。お祈りもちゃんとしましょう。
それから、飛行中は、テレビ画面に常に、メッカの方向をさす矢印が出ていますので、お祈りの方向を間違える心配もありません。着陸時の旋回の時は矢印がくるくる回ってたいへんです。
お酒は、もちろん出ません。ワイン風のジュースを堪能しましょう。

エンパイヤー・ホテル(The Empire Hotel & Country Club)。
床には、美しいモザイクが。

TIPS
ダウンタウンからエンパイヤーホテルホテルに行く途中に、ジュルドン・パーク遊園地(Jerudong Park Playground)があります。
国の大きさに比し、巨大な、東南アジア一といわれる遊園地です。暑いので、通常日の開園時間は、午後5時。
ここで、マイケルジャクソンが、最初で、最後の無料コンサートを行ったといいます(王様のポケットマネーで行ったコンサート)。巨大なジェットコースターもあります。値段も格安(ほとんどただ)です。客も少なく、嫌というほどアトラクションが楽しめます。どっかの国とは、大違いです。